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HUMAN POWERED 2023

ライティングセッション~翻訳チェックと機械との距離の取り方

2023年9月2日(土)

日本時間19時00分開始

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翻訳は端から見るほど簡単な作業ではありません。「書く」ということ、翻訳するときに「考える」ということ、これらは機械にはなかなか難しいことです。AI翻訳の活用が叫ばれているなか、私たち人間の翻訳者はChatGPTや機械翻訳とはどう向き合っていけばよいのでしょうか。もう一度翻訳をするという行為について基本を見直してみませんか。また自分の翻訳を自分で確認したり、他の人の翻訳を校正・校閲するときにはどこまで直したらよいのか、判断に困るときはありませんか。今回のセッションは、翻訳者を中心にした機械との距離の取り方と校正校閲のポイントについてを、ぎゅっとまとめたセッションにしてみました。今回の登壇者はさまざまな訳書を出されている、高橋さきのさんと、校閲者である久松紀子さんをお迎えし、「書く」ということを軸にお話を聞きます。両方のセッションに課題がありますが、提出は自由です。内容についてはセッション中に講評があります。課題をじっくりとやってみながら、「書く」という作業の基本に立ち返ってみましょう。

9月2日(土)

19:00-19:10
挨拶
19:10-20:10
翻訳チェック・翻訳校閲のポイント
~どこまで何を直す?直さない?~
20:20-21:20
人間と機械の距離
21:30-22:00
フィードバックの対処法
22:00-23:00
ディスカッション

久松紀子

19:10 – 20:10

翻訳チェック・翻訳校閲のポイント

~どこまで何を直す? 直さない?~

翻訳チェックと校閲を合わせたプロセスが、「翻訳校閲」です。翻訳校閲とはどういうプロセスをたどるのでしょうか。翻訳者と翻訳校閲者はどういう関係にあるのでしょう。また、訳文のミスを拾って修正するのが翻訳校閲者の仕事ですが、何をどこまで直すのでしょうか。誤訳や明らかなタイプミスはもちろんですが、それ以外にどんなポイントがあるのでしょうか。
このセッションでは、具体的に英文と元訳、そして自分の修正訳を提示します。翻訳校閲(英日)の事前課題を提示しますので、ぜひ取り組んでみてください。添削はいたしませんが、ご提出いただいた訳文の一部について、匿名で取り上げセッションにて解説します。翻訳者・翻訳チェッカー・校正者・校閲者の皆様には、こんな風に直すのかと参考にしたり、あるいは、自分ならばこうはしないなどと考えていただく材料にもなると思います。
なお、このセッションには、2022年1月および12月に開催した毎日文化センターの翻訳講座と重複する内容があります。同講座の当該回を受講した方は、直接久松までご連絡いただければ、具体的な重複箇所をお知らせします。

プロフィール
久松紀子(Noriko Hisamatsu)
翻訳校閲者。20代でメーカーの社内企画室にて編集・ライティングのスキルを鍛えた後、集中的に英語を勉強して翻訳業界に入る。複数の翻訳会社で16年間翻訳校閲を担当してから編集プロダクションを経て独立。会社員時代は主に産業分野、独立後は産業・出版両方の分野で翻訳校閲に携わる。英語教材の制作・校閲の世界にも身を置いており、誤訳やケアレスミス、単純な間違いの怖さを思い知らされる日々。英語と日本語が脳内で常に行き交っているため、テキストが渋滞に陥るのを防ごうと、定期的に「文字情報」を遮断する時間を作っている。具体的には、ピアノのコンサートや、美術館の名画を鑑賞するのが休日の楽しみ。

20:20 – 21:20

人間と機械の距離


2023年冬にChatGPTが登場し、世の中は2017年のDeepL登場時を軽く凌駕する騒ぎとなった。ChatGPTの翻訳スキルはDeepLと似たようなもの、つまり、一線の翻訳者に遠く及ばないどころか「下訳」としての使用にすら耐えないレベルであるにもかかわらず、世の中はといえば、ChatGPTのように、ゼロから文章を「執筆」したり「要約」のような作業までやってのけたりしてしまう(ように見える)「機械=AI」が登場している以上、「たかが文章の翻訳を行えないわけはない」と考えはじめている。
こうした状況に鑑み、今回は、拙訳書『できる研究者の論文生産術』冒頭部分も題材しつつ、一応一線の翻訳者である《私》が、「生き生きとした動きのある訳文」を人間が書こうとする際に人間は「頭の中」で何を《考えて》いるのかをみなさんと一緒に確認したいと思う。
そのうえで、人間が行う翻訳や執筆が「機械=AI」とどうちがうのか、なぜMTPEではダメなのか、翻訳者はどんな機械となら仲良く共存していけるのかといったことがらについて、ある程度の理論的に整理したい。

プロフィール
高橋さきの(Sakino Takahashi)

長年にわたり特許翻訳・学術翻訳に従事しながら、翻訳の社会的啓蒙、翻訳フォーラムの共同主宰、特に最近では機械翻訳技術と翻訳の関係について積極的な発言を行っている。科学史科学論・ジェンダー論の著作多数。
主な訳書にジョン・モーリー『アカデミック・フレーズバンク そのまま使える! 構文200・文例1900』(講談社, 2022年)、ダナ・ハラウェイ『猿と女とサイボーグ–自然の再発明』(青土社, 2000年・新装版2017年)が、翻訳に関する共著書として『できる翻訳者になるためにプロフェッショナル4人が本気で教える翻訳のレッスン』(講談社, 2016年)、『プロが教える技術翻訳のスキル』(講談社, 2013年)などがある。

高橋さきの(Sakino Takahashi)

21:30–22:00

フィードバックの対処法(Kaori Myatt)ショートセッション

LQAや翻訳のスポットチェックなどでネガティブなフィードバックをもらったことはありませんか。自分はよいと思っていても修正があったなどの場合、どのように対処すればよいでしょうか。実際に使われるLQAシートなどを見ながら、一緒に文章以外の点での対処の方法を考えます。

22:00 – 23:00

フリーディスカッション

事前質問を中心にディスカッションを進めます。事前質問はいくつでもお書きいただけます。

ディスカッションパートナー Kaori Myatt

Kaori Myatt

Kaori Myatt (マイアット かおり)

 

お問い合わせはお気軽に info@humanpowered.academy まで

 

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