意外と知らない?~’sと~ofの違いをサクッと解説
英語で「犬のしっぽ」と言うとき、あなたは「The dog’s tail」と「The tail of the dog」どちらが正しいと思いますか?
「〜の」という意味を持つこれらの表現ですが、実は微妙な違いがあり、使い方を誤ると違和感のある表現になってしまいます。
この記事では、’sとofの違いと使い分け方法についてサクッと解説します。
どちらを使うべきか、これでわかるようになりますよ。
~’sと~ofの違い
~’sと~ofの違いは、結論からいうと
~’sは生物(動物や人)に使われる~ofは無生物に使われる |
ということになります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
~’s(アポストロフィ s)の使い方
「〜の」を表す所有格の~’s(アポストロフィ s)は、生物(動物や人)に使われます。
A teacher’s advice(先生のアドバイス)
A cat’s tail(猫のしっぽ)
A child’s hand(子どもの手)
A gardener’s knowledge(庭師の知識)
A doctor’s diagnosis(医者の診断)
たとえば、the tail of a catといっても意味は通じますが、ネイティブには違和感のある表現になってしまいます。
~ofの使い方
「〜の」という所有を表す前置詞の〜ofは、無生物に使われます。
The color of the sky(空の色)
The handle of the door(ドアの取っ手)
The sound of the ocean(海の音)
The taste of the wine(ワインの味)
The pages of the book(本のページ)
ただし、これらは絶対的なルールではなく、例外も存在します。
【例外】無生物でも~’sを使う場合
~’sは生物に対して使われますが、無生物に対しても〜’sが使われることがあります。
たとえば以下のような場合です。
1. 組織や国
the company’s decision(会社の決定)
the city’s streets(街の通り)
the world’s population(世界の人口)
Japan’s prime minister(日本の首相)
組織や国は無生物。でも、人間(生物)の集まり、グループとして捉えられるため、「〜’s」が使用されることがあるんです。
2. 天体
Saturn’s rings(土星の環)
天体も無生物ですが、「〜’s」が使われることがあります。
3. 時間
This year’s goal(今年の目標)
February’s schedule(二月の予定)
月(month)や年(year)、日(today)などの時間表現は無生物ですが、〜’sが使われることがあります。
【例外】生物でも~ofを使う場合
説明文が長いときは、生物でも〜ofを使う場合があります。
The voice of the singer who won the competition(コンテストで優勝した歌手の声)
The tail of the dog that plays in the yard(庭で遊ぶ犬のしっぽ)
The idea of the child who reads a lot of books(たくさんの本を読む子供の考え)
【注意】~’sと~ofの違いで意味が変わることがある
「〜の」を表す〜’sと〜ofですが、文脈によってはこれらの使い分けによって意味が変わってくることがあるので、注意が必要です。
たとえば、
Today’s newspaper
The newspaper of today
Todayは無生物なので、基本ルールでいけば〜ofですが、先にも例外として紹介した通り、時間表現では〜’sが使われることがあります。ただし、todayはやや特殊で、~’sと〜ofで文章の意味が違ってしまうのです。
Today’s newspaperは、「今日(きょう)の新聞」は文字通り、「今日発行された新聞」を指します。つまり、その日に関するニュースや情報が掲載されている新聞のことをいいます。
一方で、The newspaper of today「今日(こんにち)の新聞」は、「現代の新聞」という意味合いになり、特定の日に限定されるのではなく、現在の新聞のスタイルや内容、技術などを指して使われます。
同様に、
Today’s newsは「今日のニュース(今日起こった出来事に対するニュース)」という意味になりますが、The news of todayだと「現在のニュース(今話題になっているニュース)」という意味になります。
まとめ
「~’s」と「~of」の違いについて解説しました。
基本ルールとしては、「~’s」が生き物に関して使われ、「~of」は無生物に用いられます。しかし、これらは絶対的なルールではなく、例外もいっぱいあることを理解しておきましょう。
より自然な英語表現を身に着けるためには、2つの違いの基本ルールを押さえた上で、実際の英文にたくさん触れてみることが大切です。英語の動画やテキストに触れる際は、ぜひ〜’sと〜ofの違いに注目してみてください。
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