英語の直接話法と間接話法の完全ガイド!書き換え方法もわかりやすく解説
”メアリーが「もう宿題は終わったよ」と言っていた。”
このように、会話の中で誰かが言った言葉を伝えるという話法はよく使われます。
普段あまり意識はしませんが、この話法には「直接話法」と「間接話法」という2つの方法があり、違いを正しく理解していないと、文法的な間違いを犯してしまう可能性があります。
この記事では、英語の直接話法と間接話法について完全ガイドとして詳しく解説。それぞれの意味や使い方、書き換えのルールなどもわかりやすく説明します。
直接話法と間接話法を理解することで、より自然な英語表現を身に付けることができますよ!
直接話法とは
直接話法とは、以下のように、人が言った言葉をそのまま引用して伝える話法です。
例文1:
Tom said, “I will be late.”
トムは「私は遅れます。」と言いました。
例文2:
John said, “We will go to the park tomorrow.”
ジョンは「私たちは明日、公園に行くつもりです。」と言いました。
間接話法とは
間接話法とは、人が言った言葉をそのまま引用するのではなく、話し手がその内容を自分の言葉で表現し直す話法です。
例文1:
Tom said that he would be late.
トムは自分が遅れるだろうと言いました。
例文2:
John stated that they would go to the park the next day.
ジョンは彼らが翌日公園に行く予定であると言いました。
直接話法の2つのルール
直接話法と間接話法について確認したところで、それぞれのルールについて見ていきましょう。直接話法には、以下の2つのルールがあります。
- クォーテーションマークを使用する
- クォーテーションマークの前にはカンマをつける
それぞれ解説していきます。
- クォーテーションマークを使用する
直接話法では、クォーテーションマーク(引用符)を使用して、引用した言葉を囲みます。
例文:
Lisa said, “He has finished his homework.”
リサは「彼は宿題を終えました。」と言いました。
なお、このクォーテーションマークはアメリカ英語とイギリス英語で異なります。
アメリカ英語ではダブルクォーテーション(” “)を用い、イギリス英語ではシングルクォーテーション(’ ‘)を用います。
例文:
アメリカ英語:Tom said, “I will be late.“
イギリス英語:Tom said, ‘I will be late.‘
- クォーテーションマークの前にはカンマをつける
直接話法では、クォーテーションマーク(引用符)の前に、カンマ(,)をつけます。
例文:
Mary said, “I am reading a book.”
メアリーは「私は本を読んでいます。」と言いました。
間接話法の4つのルール
次に、間接話法のルールについてみていきます。
間接話法には、以下の4つのルールがあります。
- クォーテーションマークは付けない
- 時制を揃える
- 人称を揃える
- 文と文は接続詞のthatでつなぐ
それぞれ詳しく解説します。
- クォーテーションマークは付けない
間接話法を用いる際には、直接話法で使われるクォーテーションマーク(引用符)は必要ありません。
例文:
Lisa explained that he had finished his homework.
リサは彼が宿題を終えたと説明しました。
- 時制を揃える
英語の間接話法では、話し手が過去の出来事を伝えるとき、文の時制を一致させる必要があります(時制の一致)。
直接話法:
He said, “I am learning English.”
彼は「私は英語を学んでいる」と言いました。
間接話法:
He said that he was learning English.
彼は自分が英語を学んでいると言いました。
直接話法ではクォーテーションマークの中が「I am learning English」と、現在進行形になっていますが、間接話法では「he was learning English」と、動詞のsaidに合わせて過去進行形に変更します。
ただし、人の性格のように、「変わらない特性」について話す際は時制の一致のルールが適用されず、現在形を使うことがあります。
例文:
Mary said that her father is a very strict person.(メアリーは彼女の父がとても厳しい人だと言った。)
- 人称を揃える
間接話法では、文の主語が変わる場合、人称も適切に変更する必要があります。
人称とは、「I」や「You」、「He」、「She」など、話し手自身を表す言葉です。
直接話法:
She said, “I will visit Tokyo next year.”
彼女は「私は次の年に東京を訪れるだろう」と言いました。
間接話法:
She said that she would visit Tokyo next year.
彼女は、彼女が次の年に東京を訪れるだろうと言いました。
人称を合わせることで、誰が話した言葉なのか(彼女が言ったのか、私がいったのか など)が明確になり、混乱や誤解を避けられます。
- 文と文は接続詞のthatでつなぐ
間接話法では、「that」を使って文をつなげます。「that」は省略することもできます。
例文:
He said that he was going to the store.
彼は店に行くと言いました。
Thatを省略した例文:
He said he was going to the store.
彼は店に行くと言いました。
直接話法と間接話法の書き換え方法
ここでは、英語の直接話法と間接話法の書き換え方法を、通常文、疑問文、命令文の3つのパターンに分けて解説します。
通常文の書き換え方法
直接話法:She said, “I am happy.”(彼女は「私は幸せです」と言った。)
間接話法:She said that she was happy.(彼女は彼女が幸せだと言った。)
ポイント:時制の一致に注意しましょう。”She said”と、過去の出来事を指しているため、直接話法での現在形”I am〜”を、間接話法では過去形に変える必要があります。
疑問文の書き換え方法
・Yes/No疑問文の場合
直接話法:He said to me, “Are you coming?”(彼は私に「来るの?」と尋ねた。)
間接話法:He asked me if I was coming.(彼は私が来るかどうか尋ねた。)
ポイント:Yes/No疑問文の間接話法では、”if”または”whether”を使用します。
・疑問詞を用いた疑問文
直接話法:She said to me, “Where are you?”(彼女は私に「どこにいるの?」と尋ねた。)
間接話法:She asked me where I was.(彼女は私がどこにいるのか尋ねた。)
ポイント:疑問詞(who, what, whereなど)を使用する疑問文では、疑問詞をそのまま活用し、間接疑問文の構造(wh語+主語+動詞)に従って語順を調整します。また、疑問文でも時制の一致に注意が必要です。
命令文の書き換え方法
直接話法:He said to me, “Close the door.”(彼は私に「ドアを閉めなさい」と言った。)
間接話法:He told me to close the door.(彼はドアを閉めるよう私に言った。)
ポイント:命令文を間接話法に書き換える際は、「人に〜するように言う」という意味の”tell + 人 + to + 動詞の原形”を使用します。肯定の命令文では”to”、否定の命令文では”not to”になります。
まとめ
「直接話法」と「間接話法」の書き換え方法やルール、注意すべきポイントについて説明しました。
正しくルールを理解し、適切に使い分けることで、誰が誰に話しているのかが明瞭になり、誤解や勘違いを防げます。紹介したルールや例文を参照しながら、直接話法と間接話法の違いについてしっかりと理解し、整理してみましょう。
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